心臓血管病の検査 Information

心臓血管病の検査

EXAMINATION 1.心電図検査

安静時の心電図でも記録する時間帯によって変化することがあります。
24時間心電図(ホルター心電図)で、自覚症状とは関係なく、不整脈が発見され早期治療に結びつくことがあります。
運動負荷心電図では、狭心症などの虚血性心疾患の診断に有効です。

EXAMINATION 2.心臓超音波検査

横になった状態で、超音波を当てるだけで、心臓の動き、機能、弁の動き、心臓の大きさ、心臓肥大の有無など、多くの情報が得られます。

EXAMINATION 3.ABI(足関節上腕血圧比)

横になった状態で両腕、両足の血圧を同時に測定すると、正常では足首の方がやや高い血圧値になります。
下肢の血管に狭窄もしくは閉塞がある場合、下肢の血圧が低下し、足関節の血圧/上腕の血圧の比(ABI)が低くなります。
ABIが0.9以下の場合、下肢動脈が狭くなっていることを意味します。

EXAMINATION 4.血管超音波検査

頚動脈から、腕の付け根の鎖骨下動脈、腹部大動脈、腎動脈、骨盤内の動脈(腸骨動脈)そして下肢動脈まで、血管壁の状態・血流を測定することができます。

EXAMINATION 5.下肢静脈超音波検査

下腿浮腫の場合、下肢の静脈が血栓で閉塞しているか診断できます。
下肢静脈の血栓は、はがれると、肺動脈まで飛んで肺塞栓症を起こしてしまいますので、その診断は重要です。

EXAMINATION 6.造影CT検査

冠動脈造影CTと大動脈・末梢血管CT検査に分類されます。
前者は決して後述する心臓カテーテル検査を代用できるものではありません。
狭心症・心筋梗塞など明らかに冠動脈に狭窄もしくは閉塞病変の存在が疑われる場合には、心臓カテーテル検査を施行します。
冠動脈CTは、あくまでも、スクリーニング的意味合いが強く、その被爆量も考慮すると、使用は限定されます。
一方、大動脈・末梢血管CTは大変有用性が高く、大動脈解離・大動脈瘤の診断から、末梢血管の狭窄・閉塞まで鮮明に描出でき、的確な治療方針を立てることができます。

EXAMINATION 7.心臓カテーテル検査

血管に局所麻酔で、直接、「カテーテル」という細い管を挿入して、血管・心臓内の圧力を測定し、さらに、造影剤を用いて、心臓血管の大きさや狭窄・閉塞病変を描出します。
弁膜症の正確な評価も可能です。これらの結果から、冠動脈形成術、末梢血管形成術、僧帽弁・大動脈弁形成術などカテーテルによる治療が可能かどうか治療方針が決定されます。

EXAMINATION 8.電気生理学的検査

不整脈では、ホルター心電図や臨床経過で、その診断・治療方針が決定されることが多いのですが、一方、カテーテルによる診断すなわち電気生理学的検査が必要となる場合があります。
この診断によって、不整脈の病巣が検出でき、カテーテルアブレーション(心筋焼灼術)によって根治することができます。

ハートセンター

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